最悪のケースを考える
個別株の取引は株価上昇のキャピタルゲインと配当などのインカムゲインを得ることができます。特に、高配当株投資は対象の株を積み上げて長期保有することが重要になります。ただし、長期保有には明確なリスクがあることを意識しなければなりません。ここでは、SHARPを一例に、このリスクを理解していきます。※高配当株投資を否定しているわけではありません。私自身も高配当株は好きです。ここではリスクを明確にし、より安全に投資できればと考えております。
SHARPの全盛期
SHARPは液晶TVや太陽光発電で世界有数のメーカーであり、優良企業でした。全盛期は1990年代後半から2000年後半の約10年ほどでした。その時の株価は最大で24000円(現在レート換算)、配当性向は平均して約30~40%、自己資本比率は42~47%でした。また、売上高は最高で約2兆8千億円、営業利益率は500億円以上を継続、純利益も毎年数100億円以上を計上していました。同様に営業CFが非常に安定し、フリーCFも基本的に黒字と財務的にも非常に健全な状態でした。
上記の内容だけ見ると、安定した財務と配当性向、高い収益性であるため有力な投資対象になるでしょう。そして、この安定した財務と配当性向は高配当株投資家にとっても優良株の一つでしょう。
SHARPの現在
全盛期から約20~30年経った現在の株価はいくらでしょうか。実は約96%下落の885円(9/13現在)となります。また、減配が実施され最終的には6年間無配となりました(2018年に復活)。例えば、1000万円コツコツ積み立てていたとすれば、今はその価値は40万円です。しかも、無配当で手元に40万円しか残りません。
これが、長期保有のリスクです。今、そして、しばらくは財務や配当性向、収益性が高くても、20年も経てば市場や環境の変化などで財務の大幅悪化、株価の下落によりただの紙切れになることは十分にあり得るのです。当時はSHARPは超優良株とうたわれ、ましてや、96%も株価が下がるなど誰も思わず投資されていたことを見れば分かります。
このようなことを避けるためには、まずは長期保有のリスクを理解すること。そして、対策として、分散と損切りを徹底することが重要です。次回は対策についてお話しします。
ではでは